私がベネディクト・カンバーバッチのファンになってしまったことは何度も書きましたが、ここのところ、少しずつ彼が出演している映画のDVDを購入しております・・・!
そのうちの一つがこれ、「The Fifth Estate」です!
2013年の映画で、私はこの映画の名前を聞いたことがなく、おそらくさほど有名な映画ではなかったのかな??と思います・・・。(いや、私が疎すぎたのかも。多分そう)
が、この映画、結構面白かったのです!
まず、この映画は実話をもとにしています。
国家を転覆させることもできるwebサイト「ウィキリークス」
政府や企業、宗教などの機密情報を、投稿者の匿名性を維持しながら暴露することができる実在のウェブサイト「ウィキリークス」。そのサイトを運営するジュリアン・アサンジというちょっとサイコパス味のある天才を、ベネ様が演じています。
たった一つのウェブサイトで、国家を転覆させることもできる。
その強大な力を手にしたジュリアン・アサンジの個性豊かな役どころをベネ様が演じているのですが、この映画はなかなかにスリリングで迫力もあります。
多数のアドレス、IDをアサンジが偽造し、本当はたった数人で運営している「ウィキリークス」を多くの人間で運用しているように装っているアサンジなのですが、そのサイト内を机がずらりと並んだ部屋に見立て、そのひとつひとつの机に服装の違うアサンジを座らせる。
そんな映画の撮り方もなかなか面白く、そういった工夫がこの世界に引き込まれる魅力のひとつなのではと思います。
ベネディクト・カンバーバッチの演技もバッチリ
そしてもちろん、ベネ様のかっこよさもまた、筆舌に尽くしがたいものがありまして(笑)、髪を白くそめた彼の魅力はまた格別。
これもまたシャーロックとは全然違うイメージで、同じ天才という役どころでもその差を見事に演じ分けているなあと思います。
ところで今回のアサンジは、熱い男なのか冷淡なのか・・・。
彼は自らの信念を守り、実践するためにはどこまでも冷淡になれる男であり、その目的は正義を貫くことにあります。
そんな彼の表情やしぐさは独特で、こんなやつとは個人的にはあんまり付き合いたくないなあ~と思わせる何かがありました。
でも、その熱い「信念由来」の冷淡さは人を惹き込むんです。
やっぱり、「頭が良くて、ちょっと冷たくて、でも熱い男」なんてなかなかお目にかかれないだけあって、魅力的ですよね~。
そして彼の相棒となるダニエルはさしずめドラマ『シャーロック』でのワトソンといったところでしょうか。天才に振り回される常識人で、彼の言動は凡人である私の気持ちを代弁しているかのよう。
「ホント、大変ね~」と同情を禁じえませんでした。
2013年、もっともコケた映画って・・・
と、しょーもない感想をツラツラ書いていたのですが、ちょっと調べてみると、残念なことにこの映画は「2013年にコケた映画ナンバーワン」とか言われているんです!
その理由が「製作費28億ドルのうち6億ドルしか回収できなかったから」だとか。
え~・・・なぜ(涙)
さらに調べてみると、ベネ様はこの映画の主人公であるアサンジその本人から、実在しない人物が登場しているなどの理由で「この映画に出演しないでほしい」とお願いされていたというのです。
しかしベネ様はそのお願いをはねのけ!?アサンジを演じ切りました。
映画の評判も、「撮り方がダサい」とか、そんな風に言っている人もいて、映画に詳しくなく、センスのない私にはそれがわからないのかもしれない・・・。と複雑な気持ちになり・・・
でも、この映画は私にとっては良かったですよ!
ベネさまの素敵な演技も観ることが出来たし、テンポよく進むストーリー展開もこちらを飽きさせなかったし、なにより「ウィキリークス」というサイトの存在とその社会に対する影響力の大きさを知ることができました。
テレビや新聞などのマスコミを凌駕し、脅威や影響力という点で彼らをやすやすと追い越してしまうwebという媒体。その意義や強大な力について、考えさせられました。
世間の評判なんて、「そんなの関係ね~!」(古い!)ということで、私にとってはこの映画の評価は◎です!
「どれどれ、観てやろう」てな感じで、皆さまもどうぞご鑑賞くださいね♪